平成27年度 出水総合医療センター 病院指標

医療法における病院等の広告規制について（厚生労働省）

 

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
  3. 初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）
  7. その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）


年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード

　年齢階級別患者数は、当院を退院した患者の年齢を10歳刻みで集計したものです。
　年齢は入院日の満年齢となります。

年齢区分 0～ 10～ 20～ 30～ 40～ 50～ 60～ 70～ 80～ 90～
患者数 115 53 43 57 98 208 444 612 871 322
【解説】
　当院では、70歳以上の患者は1,805人で全体の63.9%を占めています。60歳代は444人となっており、この人数を含めると2,249人で全体の79.66%になります。
　当院の入院患者は、約8割が60歳以上の方が入院していることがうかがえます。また平均年齢は70.5歳となっています。


診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）ファイルをダウンロード
　診療科別に症例数の多いDPCコード(１４桁)の上位３症例について、それぞれの平均在院日数、平均年齢を示したものです。それぞれの診療科がどのような疾患を多く診療しているかを知ることができます。

◆DPCコード(14桁)
　 診断群分類を表すコードです。病気と治療方法の組み合わせによって分類されますので、同じ病気でも治療方法が違えばDPCコードは異なります。

◆名称
　 どのような病気と治療方法で分類されているかを表します。

◆平均在院日数(自院)
　病院に入院していた日数(在院日数)の平均値です。

◆平均在院日数(全国)
　厚生労働省より公表されている平成27年度における全国のDPC対象病院の在院日数の平均値です。

◆転院率
　 該当する症例数のうち、当院から他の病院に移動して継続入院(転院)することとなった患者の割合です。

＜表示診療科＞
　 総合内科・小児科・外科・整形外科・脳神経外科・消化器内科・循環器内科・腎臓内科
　 ※10症例以下は個人情報保護のため表示していません。

総合内科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし　手術・処置等2 なし 58 17.97 14.34 18.97% 80.84
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし　手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし 16 22.25 21.69 31.25% 80.47
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 16 23.75 12.60 25.00% 79.2
【解説】
　当科では、内科系疾患全般を担当していますが、白血病などの一部の疾患では病名が分かった時点で鹿児島市や熊本市の医療機関に紹介しています。よって当院で入院加療を行う疾患では発熱疾患が多く、なかでも肺炎や誤嚥性肺炎が多くなっています。それぞれの平均年齢は80歳で脳梗塞後遺症などの基礎疾患がある方が多いため治療期間も長く、また加療後も自宅退院が困難で療養型病院への転院が多い傾向にあります。

小児科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2 なし 56 5.38 5.72 0% 1.41
040100xxxxx00x 喘息　手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし 22 5.00 6.31 0% 5.00
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎　手術・処置等2 なし － － 5.50 － －
【解説】
　小児科では肺炎や気管支炎、喘息といった小児呼吸器疾患治療のための入院が多いです。出水郡内で小児入院の受入れができる病院は当院のみであり、近位の病院から入院目的紹介が多くあります。入院後は急性期治療を行い退院後フォローはかかりつけ医にお願いしているため、自宅退院となり、転院率は0%となっています。

外科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし　手術・処置等1 なし　手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし 41 10.29 9.17 2.44% 76.20
060040xx99x60x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし　手術・処置等2 6あり　定義副傷病 なし 22 12.32 4.51 0% 61.23
060150xx99xx0x 虫垂炎 手術なし　定義副傷病 なし 18 7.11 6.72 5.56% 36.50
【解説】
　外科で最も多いのは腸閉塞になります。このDPCコードには、手術後のイレウスや術後癒着性イレウスの患者が、41人のうち35人含まれています。治療は保存的治療になります。
　次に多いのは、直腸癌の化学療法治療の患者です。化学療法ために計画的に短期入院を繰り返されています。平均在院日数が全国に比べ長くなっているのは、基礎疾患のある患者や化学療法の副作用のために入院が長引いているためです。
　他にも乳癌や胃癌の化学療法もガイドラインに沿って積極的に行い、また癌末期の緩和ケアにも取り組んでいます。

整形外科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折、人工骨頭挿入術　肩、股等 59 68.46 28.70 8.47% 85.73
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし　定義副傷病 なし 46 53.76 21.52 13.04% 80.41
160990xx99x0xx 多部位外傷 手術なし　手術・処置等2 なし 21 32.95 18.91 19.05% 74.95
【解説】
　整形外科では、大腿骨骨折の手術目的で入院される患者が最も多く、次に腰の骨折治療となっています。平均年齢が80歳以上となっており、高齢の患者が転倒等で骨折されると在院日数も長くなります。全国の平均在院日数に比べて自院の平均在院日数が長くなっていますが、これは、当院には「回復期リハビリテーション病棟」があり、急性期治療終了後の患者のADL向上のために、当病棟に移り集中的にリハビリが行われているためです。ここでの入院日数も含めているので長くなっています。

脳神経外科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし　手術・処置等1 なし　手術・処置等2 3あり　定義副傷病 なし 51 39.63 18.08 23.53% 73.35
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし　手術・処置等1 なし　手術・処置等 2なし　定義副傷病 なし 49 34.14 15.80 14.29% 79.26
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷　その他の手術あり　手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし 27 14.88 10.02 7.41% 76.59
【解説】
　脳神経外科では、脳梗塞治療の患者が上位となっています。全国の平均在院日数に比べて自院の平均在院日数が長くなっていますが、これは、当院には「回復期リハビリテーション病棟」があり、急性期治療終了後の患者のADL向上のために、当病棟に移り集中的にリハビリが行われているためです。ここでの入院期間も含めているので長くなっています。
　次に頭蓋・頭蓋内損傷の手術ありとなっています。内訳としては、外傷性慢性硬膜下血腫の手術目的が多く、27人のうち24人を占めています。

消化器内科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
01021xxxxx0x0x 認知症 手術・処置等1 なし　定義副傷病 なし 19 6.95 13.61 26.32% 92.58
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし　手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし 19 23.32 21.69 47.37% 86.79
060340xx03x00x 胆管(胆内外)結石、胆管炎　限局性腹腔腫瘍手術等 手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし 16 9.69 10.93 6.25% 74.50
【解説】
　消化器内科では、認知症や誤嚥性肺炎が多くなっています。認知症が多い理由としては、近位の医療機関や施設からの紹介で「胃瘻交換」を受けられる方が多いためです。
　胆管結石、胆管炎の手術ありの患者は、内視鏡的治療となります。胆石によって胆管が閉塞したり炎症を起こしたりした場合に、ステントを入れ胆道を広げたり、胆石を取り除くなどの治療を内視鏡を用いて行っています。
　また大腸ポリープに対して、短期入院にて内視鏡的にポリープを切除する手術を42例行っていますが、こちらはDPC対象外になりますので集計から外れています。

循環器内科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし　手術・処置等1 1あり　手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし 64 3.08 3.07 0% 69.81
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患、経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし　1.2あり　手術・処置等2 なし 61 5.67 4.87 6.56% 67.84
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし　手術・処置等2 なし 43 15.12 14.34 18.60% 85.51
【解説】
　循環器内科の最も多い症例は、狭心症や心筋梗塞などに対する心臓カテーテル検査のための入院になります。次に多いのは狭心症に対して、経皮的に冠動脈の狭窄をバルーンで拡張する治療や再狭窄を防ぐためにステントを留置する治療になります。
　当科では、平成28年7月より、時間外における緊急カテーテル検査の受け入れ体制も整えています。

腎臓内科
DPCコード 名称 症例数 平均
在院日数
（自院）		 平均
在院日数
（全国）		 転院率 平均年齢
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし　手術・処置等1 なし　手術・処置等2 なし　定義副傷病 なし － 19.13 13.64 0% 70.88
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし　手術・処置等2 なし － 13 14.34 12.50% 64.88
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし　手術・処置等2 なし － 25 23.89 20.00% 67.60
【解説】
　腎臓内科では、慢性腎臓病の患者が多いです。平均在院日数が全国平均と比べると長くなっています。これは高齢者が多く基礎疾患を持っており治療が長くなっていると思われます。転院率は0%ですので当科で急性期治療され自宅退院となっていることがうかがえます。
　次に多いのは肺炎治療の患者です。もともと腎臓内科の方で、基礎疾患に慢性腎臓病があり、かつ透析をされている方が肺炎を発症し当科で入院となった方が半数いました。


初発の５大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード

　現在、日本で最も罹患率の高い5つのがん(胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がん)の患者を病期(ステージ)ごとに分け、初発のUICC(国際対がん連合)病期分類別、および再発に分けて集計しています。

◆初発とは
　 当院において、当該腫瘍の診断、診断と初回治療、あるいは初回治療を実施した患者になります。

◆再発とは
　 当院・他院を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診療した場合や、治療がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔移転をきたした患者になります。

◆UICC病期分類・癌取扱い規約とは
　 がんの進行度を一定の基準を設けて分類する方法です。腫瘍の大きさ、リンパ節にどれくらい転移しているか、他の臓器や組織に転移しているかという3つの基準を元に分類し、さらに各がんを4病期(ステージ)に分類するものです。当院では、UICC病期分類と癌取扱い規約の2つで判定しています。

初発(UICC病期分類ステージ) 再発 ステージ
判定（※）
Stage I Stage Ⅱ Stage Ⅲ Stage Ⅳ 不明
胃癌 17 － － 17 － － 2
大腸癌 － 13 10 18 11 15 1
乳癌 － － － － － － 2
肺癌 － － － － － － 2
肝癌 － － － － － － 1
※ ステージ判定に、UICC病期分類を使用した場合には「1」、癌取扱い規約を使用した場合には「2」で表示しています。
※ 10症例以下は個人情報保護のため表示していません。
【解説】
　初発患者で多いのは、胃癌と大腸癌です。胃癌では、早期であるⅠ期と進行癌であるⅣ期の患者の割合が多くなっています。大腸癌では、診断された時点で進行癌の患者が多くなっています。
　再発では大腸癌と肝癌が上位になっています。


成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード

　成人(20歳以上)の肺炎患者について重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。重症度は、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROPシステム)より分類しています。

◆市中肺炎とは
　 日常生活の中(病院外)で発症した肺炎を指します。

◆肺炎の重症度分類(A-DROPシステム)集計方法とは

　 ①男性70歳以上、女性75歳以上
　 ②BUN 21mg/dL以上または脱水あり
　 ③酸素飽和度　90%以下
　 ④意識障害(肺炎に由来する)
　 ⑤血圧(収縮期)　90mmHg以下

　 重症度0：上記の5つの項目がいずれも満たさない：軽症
　 重症度1：上記の5つの項目で1つを有する　　　　：中等症
　 重症度2：上記の5つの項目で2つを有する　　　　：中等症
　 重症度3：上記の5つの項目で3つを有する　　　　：重症
　 重症度4：上記の5つの項目で4つを有する　　　　：超重症
　 重症度5：上記の5つの項目すべてを有する　　　 ：超重症

分類 患者数 平均
在院日数		 平均年齢
重症度 0 軽症 － 9.87 52.87
重症度 1 中等症 36 18.86 79.97
重症度 2 51 18.64 83.47
重症度 3 重症 45 20.33 83.75
重症度 4 超重症 15 15.80 86.20
重症度 5 － － －
総計 147 16.70 77.25
※ 10症例以下は個人情報保護のため表示していません。
【解説】
　患者数では中等症の割合が最も多く、全体の約60％を占めています。重症の患者も全体の約３０％になっています。中等症から超重症では平均年齢が後期高齢者の年齢層になっており、年齢が上がるごとに重症化していることが分かります。
　超重症の平均在院日数が短くなっているのは、平均年齢が高く基礎疾患等があり、死亡退院となっているためです。


脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード

　脳梗塞等の分類にあたる患者をICD10コード別に患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計したものです。

◆ICD10とは
　 国際疾病統計分類に基づいて、様々な傷病名をアルファベットと数字を用いたコードで表しています。全ての病気やけがは必ずコード化されています。

ICD10 最も医療資源を投入した傷病名 発症日 症例数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内～
その他		 14 3.43 77.50 0%
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内～
その他		 － － － －
I63$ 脳梗塞 3日以内 151 39.81 77.48 28.48%
その他 12 12.70 76.92 25.00%
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄、脳梗塞に至らなかったもの 3日以内～
その他		 21 10.52 69.67 0%
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄、脳梗塞に至らなかったもの 3日以内～
その他		 － － － －
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内～
その他		 － 28.00 45.00 0%
I679 脳血管疾患、詳細不明 3日以内～
その他		 － － － －
【解説】
　当院では脳梗塞に分類される患者が多く占めています。また発症日をみると発症してから3日以内の急性期脳梗塞治療の患者が特に多くなっています。脳梗塞の治療は救急を要します。当院では急性期脳梗塞患者に対するｔＰＡ静注療法を行える治療体制を整えています。


診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位３位まで）ファイルをダウンロード
　診療科別に手術症例数の多い主要手術の平均術前日数、平均術後日数などを示したものです。

◆Kコードとは
　 診療報酬点数表の手術術式コードになります。

◆名称とは
　 手術術式コードの名称になります。

◆平均術前日数とは
　 入院日から手術日までの日数の平均になります。手術日当日は含まれません。

◆平均術後日数とは
　 手術日から退院日までの日数の平均になります。手術日当日は含まれません。

外科
Kコード 名称 症例数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 27 2.44 6.00 0% 68.74
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 18 4.33 7.50 5.55% 59.72
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 13 2.23 7.38 0% 68.15
【解説】
　当科では、腹腔鏡下で行う鼠径ヘルニア手術や胆嚢摘出術が上位となっています。手術後日数は約1週間で自宅退院となっており、転院率は低いです。上記の平均年齢をみると、当院の平均年齢(70.50歳)より若い方が手術を受けられています。

整形外科
Kコード 名称 症例数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢
K0461 骨折観血的手術(大腿) 41 5.28 60.57 9.75% 87.38
K0811 人工骨頭挿入術(股) 22 4.72 64.68 9.09% 82.27
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿) 12 3.66 30.33 8.33% 64.75
【解説】
　整形外科では、大腿骨骨折が最も多く、手術件数でも骨折観血的手術(大腿)や人工骨頭挿入術(股)が最も多いです。2つの手術は全体の約55％を占めており半分以上が大腿骨骨折の患者とうかがえます。平均術後日数が長いのは、術後は回復期リハビリ病棟へ移り、当院では継続リハビリ治療を受けられてから自宅退院となっているため、転院率は低くなっております。また当院では、平日だけに限らず土曜・日曜・祝日を含めた365日体制でリハビリを提供しております。

脳神経外科
Kコード 名称 症例数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭による) 29 1.68 17.50 13.79% 75.10
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 14 1.50 21.64 7.14% 60.85
K6092 動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈) 13 1.84 8.92 0% 70.76
【解説】
　当科では、慢性硬膜下血腫に対して行う頭蓋骨から穿頭して行う血腫洗浄・除去術が多いです。次に多いのは、脳動脈瘤に対しての脳動脈瘤頸部クリッピング術となっています。平均術後日数が長いのは、術後は回復期リハビリ病棟へ移り、当院では継続リハビリを実施しているためです。また、3番目に多い動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈)とは、内頚動脈狭窄症に対して行う手術になります。術後は自宅退院となり転院率は0％です。

眼科
Kコード 名称 症例数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 78 0 1.98 0% 76.17
【解説】
　眼科で行っている手術は、白内障に対する水晶体再建術のみです。手術日当日に入院しているため術前日数は0日となっています。ほとんどの患者が術後2日目までに自宅退院となっており、転院率は0%です。

循環器内科
Kコード 名称 症例数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 64 1.90 2.93 3.12% 67.39
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 12 6.75 10.08 8.33% 81.75
K616 四股の血管拡張術・血栓除去術) 10 11.40 2.40 10.00% 80.00
【解説】
　循環器内科では、狭心症や心筋梗塞などに行う経皮的冠動脈ステント留置術が多いです。次に多いのはペースメーカー移植術になります。これは洞機能不全症候群や房室ブロック、頻脈性不整脈の患者に適応されます。また、下肢閉塞性動脈硬化症に対して行っている血管拡張術・血栓除去術が多くなっています。

消化器内科
Kコード 名称 症例数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む。) 30 4.83 16.30 63.33% 83.46
K7211 内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術(直径2センチメートル未満) 23 2.82 2.30 4.34% 72.30
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 20 2.45 10.25 15.00% 79.45
【解説】
　当科では上位の手術は、胃瘻造設術です。転院率が63.3%と半数以上が転院となっていますが、これは近位の医療機関や施設からの紹介で来られた患者が手術後は紹介元へ転院されるために高くなっています。また平均年齢も高くなっています。次に多いのは大腸ポリープなどに対する内視鏡的結腸ポリープ・粘膜切除術です。

腎臓内科
Kコード 名称 症例数 平均
術前日数		 平均
術後日数		 転院率 平均年齢
K610-3 内シャント設置術 11 9.90 17.27 18.18% 69.18
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 － 0.33 1.66 0% 64.33
【解説】
　腎臓内科で多いのは、内シャント設置術です。慢性腎不全が悪化し、血液透析が必要になった時に行われます。次に多いのは経皮的シャント拡張術・血栓除去術です。長い間シャントを使って透析をしている間に、シャントが狭窄・閉塞を起こした場合に行われています。平均術前日数が0.3日なのは、透析中にシャント狭窄や閉塞が見つかり、外来よりすぐに入院となり手術を行い自宅退院となっているためです。


その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）ファイルをダウンロード

　医療の質の改善に資するため、臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして定義される感染症および合併症を発生率で示したものです。

◆DICとは
　 播種性血管内凝固症候群といい、様々な重症の基礎疾患により、全身の血管内で血栓ができる状態です。

◆敗血症とは
　 血液が細菌に感染することにより全身に炎症を起こす病気です。肺炎や尿路感染、腹膜炎悪性腫瘍などが原因となります。

◆その他の真菌症とは
　 真菌とはカビのことです。様々な種類がありますが、皮膚では代表的な水虫があります。体内に入っても害になることはありませんが体の免疫機能が低下していると健康を害することもあります。

◆手術・術後の合併症とは
　 手術や処置などの後、それがもとになって起こりえる病気のことです。

◆入院契機病名との同一性とは
　 入院の契機である病名と入院中の主な治療目的の病名が同一か否かということです。

DPC 最も医療資源を投入した傷病名 入院契機病名との同一性 患者数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 － 0.03%
異なる － 0.14%
180010 敗血症 同一 － 0.28%
異なる － 0.31%
180035 その他の真菌症 同一 － －
異なる － －
180040 手術・処置等の合併症 同一 14 0.48%
異なる － －
※ 10症例以下は個人情報保護のため表示していません。
【解説】
　手術・処置等の合併症以外は10症例以下のため、患者数の表示をしていません。手術・処置等の合併症については、ほとんどが入院契機病名と同一の症例となりました。内訳としては、透析シャント狭窄・閉塞の患者が6件、手術後に手術創や腹腔内に感染等が起こってしまう術後感染症が5件、処置後の麻酔ショック・出血が2件などとなっています。

更新履歴
2016/9/29　　平成27年度病院指標を公開しました。