令和6年度 出水総合医療センター 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
  4. 転倒・転落発生率
  5. 転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率
  6. 手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率
  7. d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率
  8. 65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合
  9. 身体的拘束の実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 97 33 28 44 88 171 335 651 740 389
 当院を退院した患者さんを10歳ごとの年齢階級別に集計したものです。
 70歳代・80歳代の患者さんが多く、70歳以上の患者さんが全体の約7割を占めています。入院の多くは高齢者ですが、出水医療圏では唯一小児の入院も受け入れています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 34 25.44 20.78 26.47 87.53
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 16 19.31 16.40 12.50 87.19
100380xxxxxxxx 体液量減少症 12 10.75 10.26 8.33 83.83
040081xx99x1xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2あり 11 27.55 21.20 18.18 83.64
040110xxxx00xx 間質性肺炎 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし - - 18.68 - -
 内科は内科系疾患全般を担当しています。特に発熱に関する疾患が多く、なかでも誤嚥性肺炎が多いです。誤嚥性肺炎は嚥下機能が低下し、食べ物などと一緒に細菌が気管に入って引き起こされます。嚥下機能は年齢とともに低下するため、平均年齢87歳と高齢の方が多いです。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 15 4.60 6.22 0.00 0.53
0400801199x0xx 0400801199x0xx 肺炎等(1歳以上15歳未満) 手術なし 手術・処置等2なし 10 6.20 5.61 0.00 3.30
060380xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし - - 5.55 - -
150070x0xx01xx 川崎病(2歳以上) 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり - - 9.72 - -
040070xxxxx0xx インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2なし - - 6.98 - -
 小児科は細菌やウイルスなどの感染性疾患による入院が多いです。当院は出水医療圏で唯一小児の入院を受け入れています。かかりつけ医で入院治療が必要と判断されると当院にご紹介いただき治療を行います。入院治療後、医師のフォローが必要と判断した場合は、当院の外来やかかりつけ医で引き続きフォローします。このように地域で連携して小児の治療を行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx0200xx 胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 23 9.43 7.05 8.70 68.48
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 20 7.30 9.08 0.00 67.35
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 18 6.89 5.99 0.00 63.50
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 15 16.33 14.81 0.00 68.33
040040xx9900xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 11 16.36 13.41 36.36 78.18
 外科は消化器系の手術症例が上位となっています。当院には回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟があり、術後も安心して在宅復帰できるようリハビリテーションなどの継続的な治療も行っています。
 手術の他、化学療法(抗がん剤治療)や緩和治療なども行っています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx02xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 85 62.09 25.29 18.82 84.12
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 36 57.14 19.16 19.44 84.81
070343xx01x2xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等22あり 14 39.71 35.45 0.00 75.07
160760xx01xxxx 前腕の骨折 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨等 13 19.15 5.95 0.00 70.85
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2なし 13 51.23 19.30 7.69 77.92
 整形外科は骨折による入院が多いです。加齢により骨が脆くなった状態で転倒などの衝撃が加わることで骨折することも多いため、平均年齢は80歳代と高くなっています。急性期治療後は回復期リハビリテーション病棟に転棟して集中的にリハビリを行い骨折前の状態に近づけるよう努めています。そのため平均在院日数が全国平均よりも長くなっています。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 60 10.77 8.88 11.67 79.08
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 39 27.64 20.78 20.51 84.87
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 26 11.31 9.08 11.54 80.31
060102xx99xxxx 穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 24 8.38 7.60 0.00 64.79
060340xx99x0xx 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術なし 手術・処置等2なし 21 11.05 9.45 19.05 70.29
 消化器内科は消化管疾患、胆膵疾患、そして肝疾患まで幅広い領域を扱っています。特に胆管結石、胆管炎などで内視鏡を用いた症例が多いです。胆石や腫瘍によって胆管が閉塞したり炎症を起こした場合に、内視鏡を用いて胆管にステントと呼ばれる筒状のものを入れ胆汁の流れを良くしたり、胆石を取り除くなどの治療を行います。当院は消化器疾患センターを併設しており、外科的加療が必要な患者さんは当院外科とすぐに連携し治療方針を決定します。
 また、当科では小腸内視鏡検査も含めて全消化管の内視鏡検査が可能です。さらに24時間・365日緊急内視鏡に対応可能な体制を整えています。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050130xx9900x0 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし他の病院・診療所の病棟からの転院以外 43 24.37 17.33 6.98 84.72
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 40 6.23 4.18 0.00 71.13
050070xx03x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 36 4.42 4.47 0.00 67.42
050050xx9910xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 31 3.68 3.07 0.00 70.03
0400802499x0xx 肺炎等(市中肺炎かつ75歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 24 16.17 16.40 12.50 86.17
 循環器内科は虚血性心疾患の症例が上位になっています。カテーテルと呼ばれる細い管を心臓まで挿入し、心臓の働きや血管の状態を調べる検査(心臓カテーテル検査)を行います。検査により血管に狭くなったところが見つかった場合にはバルーン(風船)やステントを使って狭くなった血管を広げて血流を改善させる治療を行います。心不全に対しては薬物療法が主な治療になりますが、併用してリハビリテーションを行うこともあります。高齢者の場合、入院がきっかけで寝たきりになってしまう危険性もあるため、リハビリテーションを通じて早期離床や日常生活動作の自立を図ります。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 24 15.71 11.35 4.17 65.83
110280xx991xxx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1あり 17 3.82 6.01 0.00 51.71
180040xx99x0xx 手術・処置等の合併症 手術なし 手術・処置等2なし 15 17.93 9.90 13.33 71.27
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 14 28.93 20.78 7.14 85.14
110260xx99x0xx ネフローゼ症候群 手術なし 手術・処置等2なし 10 23.90 19.53 20.00 76.50
 腎臓内科では、慢性腎臓病・慢性糸球体腎炎・ネフローゼ症候群の症例が上位を占めています。慢性糸球体腎炎やネフローゼ症候群に対する腎生検やステロイド加療などの症例、急性腎障害に対する診断や全身管理目的の症例、末期腎不全に対する内シャント設置術の症例、透析患者の透析シャント狭窄・閉塞に対する血管内治療の症例、透析患者の合併症治療の症例、腹膜透析患者管理目的の症例、多発性嚢胞腎に対するトルバプタン導入の症例、急性腎盂腎炎や尿路感染症の症例、電解質異常の症例等を診ています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 21 - - - - - 1 8
大腸癌 10 - 12 36 - 15 1 8
乳癌 - - - - - - - -
肺癌 - - - - - - - -
肝癌 - - - - - - - -
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 5大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんを初発のstage別と再発に分けて集計したものです。
 当院では早期の胃癌・大腸癌ならば、内視鏡による治療を積極的に行っています。進行癌の場合は癌のstageに基づき、外科的手術や化学療法、根治が困難な場合は緩和治療など患者さんに合わせた治療法を選択します。また月3回の乳腺外科専門医による診療も行っており、乳癌の検査はもちろんのこと、化学療法や他医療機関で手術を行った後のフォローなども行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 62 19.81 81.40
重症 16 33.81 82.44
超重症 - - -
不明 - - -
 成人(20歳以上)の市中肺炎の患者さんについて重症度別に患者数、平均在院日数、平均年齢を集計したものです。市中肺炎とは病院外で日常生活を送っていた人が発生する肺炎のことで、重症度は、市中肺炎ガイドラインによる重症度分類システム(A-DROPシステム)により分類しています。集計対象は細菌による肺炎で、ウイルスによる肺炎や誤嚥性肺炎は集計対象外です。
 中等症の患者さんが最も多く、入院日数は20日前後となっています。基礎疾患がある場合や年齢が高くなると重症化しやすい傾向にあり、重症化すると入院期間も長くなる傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
- 41 66.83 78.24 20%
 脳梗塞の患者さんについて患者数、平均在院日数、平均年齢、転院率を集計したものです。 
 平均年齢は78歳と高齢の方が多いです。急性期の治療後は回復期リハビリテーション病棟や地域包括ケア病棟でリハビリテーションを継続し、在宅へとつないでいます。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 43 1.47 7 2.33 66.84
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの 14 0.36 3 0.00 37.93
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 - - - - -
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) - - - - -
K7193 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術 - - - - -
 外科は腹腔鏡下手術が上位となっています。腹腔鏡手術はお腹に数カ所小さな穴を開け、そこに内視鏡や専用の器具を入れて手術を行います。開腹手術に比べて手術の傷跡が小さい,術後の痛みが軽い、回復が早いなどのメリットがあります。
 当科は主に消化器外科領域の疾患を扱っておりますが、乳腺外科専門医および呼吸器外科専門医による手術も行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 68 2.54 59.06 26.47 84.59
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 34 4.44 55.65 11.76 84.53
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 25 2.96 50.88 0.00 76.4
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 16 2.44 21.13 0.00 71.06
K1422 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 後方又は後側方固定 13 11.77 83.38 15.38 77.08
 整形外科は骨折に関する手術が多く、特に大腿骨近位部の骨折に対して行う骨折観血的手術や人工骨頭挿入術が多いです。骨折以外では膝関節や股関節の変形性関節症に対する人工関節置換術も多いです。術後は回復期リハビリテーション病棟でリハビリを行い退院を目指します。回復期リハビリテーション病棟では平日だけでなく土曜・日曜・祝日を含めた365日体制でリハビリを行っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 43 1.72 11.95 11.63 77.28
K654 内視鏡的消化管止血術 14 1.29 14.07 7.14 71.5
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 13 0.54 6.62 0.00 80.08
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 13 2.08 8.77 0.00 79.08
K708-3 内視鏡的膵管ステント留置術 12 0.17 4.75 16.67 75.17
 消化器内科では、消化管や胆膵などの疾患に対する内視鏡を用いた治療を行います。症例数が多いのは胆道閉塞に対するステント留置や消化管出血に対する止血術、早期胃癌の内視鏡的切除などです。内視鏡的粘膜下層剥離術(Endoscopic Submucosal Dissection;ESD)は今まで内視鏡的に切除が困難であった広範囲の早期消化管癌に対しても一括切除が可能となり、外科的治療に匹敵する成績が得られています。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 27 1.00 2.48 0.00 69.26
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 24 2.08 6.42 0.00 71.71
K5972 ペースメーカー移植術 経静脈電極の場合 18 3.06 8.22 11.11 81.89
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 16 0.94 2.44 0.00 74.88
K5463 経皮的冠動脈形成術 その他のもの 15 0.93 5.8 0.00 68.8
 循環器内科では不整脈、狭心症、心筋梗塞、閉塞性動脈硬化などに対するカテーテル治療を行っています。そのほか洞不全症候群や房室ブロックに対するペースメーカー移植術なども行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 17 0.66
異なる - -
【播種性血管内凝固症候群】
 様々な重症の基礎疾患により、全身の血管内に血栓ができる状態です。血栓が出来る事により血小板や凝固因子が消費され、出血傾向や臓器障害を起こします。
【敗血症】
 血液が細菌に感染することにより全身に炎症を起こす病気です。肺炎や尿路感染、腹膜炎、悪性腫瘍などが原因となります。
【その他の真菌症】
 真菌とはカビのことです。様々な種類がありますが、皮膚では代表的な水虫があります。通常は体内に入っても害になることはありませんが体の免疫機能が低下していると健康を害することもあります。
【手術・術後の合併症】
 手術や処置後、それがもとになって起こり得る病気のことです。状態によって起きる割合や状況は様々です。臨床上0にすることは困難ですが、発生数を少しでも減らせるよう細心の注意を払い診療を行っています。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
281 278 98.93%
 肺血栓塞栓症は、いったん発症すると重篤となり死亡率も高いため、「肺血栓塞栓症/ 深部静脈血栓症(静脈血栓塞栓症)予防ガイドライン」には、発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者に予防対策を講じることが推奨されています。
 当院では、肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが「中」以上の手術を施行した入院患者さんに対し、高い割合で予防対策を実施しております。

 分子 肺血栓塞栓症の予防を目的として、弾性ストッキングの着用(患者の症状により弾性包帯を使用した場合を含む)または間歇的空気圧迫装置の利用、抗凝固療法のいずれか、または2つ以上)が実施された患者数
 分母 肺血栓塞栓症を発症するリスクレベルが「中」以上の手術を施行した退院患者数
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
667 481 72.11%
 感染症治療において病原菌を特定するために血液培養を行います。血液培養1セットのみの場合の偽陽性による抗菌薬の過剰治療を防ぐとともに、検出感度を上げるために、2セット以上を採取することが推奨されています。本指標は、血液培養を行う際に2 セット以上の検査が実施された割合を示しています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
258 198 76.74%
 広域スペクトル抗菌薬(以下、広域抗菌薬)は複数の病原菌に効果のある抗菌薬です。ただし、広域抗菌薬を漫然と使用し続けると、病原菌が抗菌薬に対して耐性し抗菌薬が効かなくなる場合があります。広域抗菌薬を使用する前に、病原菌を特定するための細菌培養を実施することが推奨されています。本指標は、広域抗菌薬が処方される前に細菌培養が実施された割合を示しています。
転倒・転落発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生した転倒・転落件数
(分子)
転倒・転落発生率
52493 144 2.74%
 入院期間中の延べ入院患者数のうち、転倒・転落事故が発生した件数を1000人あたりの比率で示したものです。
 当院では転倒・転落アセスメントスコアシートによる評価を行い、危険度に応じた予防対策を実施しています。
転倒転落によるインシデント影響度分類レベル3b以上の発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和
もしくは入院患者延べ数(分母)
退院患者に発生したインシデント
影響度分類レベル3b以上の
転倒・転落の発生件数(分子)
転倒転落によるインシデント影響度
分類レベル3b以上の発生率
52493 25 0.48%
 報告された入院中の転倒・転落のうち、手術や大きな処置を必要とする損傷(影響度レベル3b以上)が生じた割合を示します。この指標は、病院として転倒・転落予防の取り組みを効果的に行えているかどうかを示す指標になります。
手術開始前1時間以内の予防的抗菌薬投与率ファイルをダウンロード
全身麻酔手術で、
予防的抗菌薬投与が実施された
手術件数(分母)
分母のうち、手術開始前
1時間以内に予防的抗菌薬が
投与開始された手術件数(分子)
手術開始前1時間以内の
予防的抗菌薬投与率
371 356 95.96%
 手術前の予防的抗菌薬は、手術部位感染の発生を予防するために投与されます。抗菌薬の効果を最大限に発揮するためには、切開時に血中や組織中の抗菌薬の薬剤濃度が有効域にあることが最も重要であり、手術前1時間以内に抗菌薬を投与することが推奨されています。本指標は、予防的抗菌薬を投与された全身麻酔手術件数のうち、手術前1時間以内に予防的抗菌薬が投与された割合を示しています。
d2(真皮までの損傷)以上の褥瘡発生率ファイルをダウンロード
退院患者の在院日数の総和もしくは
除外条件に該当する患者を除いた
入院患者延べ数(分母)
褥瘡(d2(真皮までの損傷)以上
の褥瘡)の発生患者数(分子)
d2(真皮までの損傷)以上の
褥瘡発生率
49897 81 0.16%
 当院では褥瘡発生率を低下させるために、褥瘡対策チームが主体となって多職種間でケア計画を共有し、実施、評価をしています。主な取り組みとして褥瘡に関する勉強会の実施、体圧分散寝具の適切な管理、体位変換・ポジショニングの実施、皮膚の観察やスキンケアの実施、栄養管理、褥瘡発生率の算出・周知、褥瘡回診または褥瘡ラウンド(1回/週)、褥瘡対策委員会の開催(1回/月)などを行っています。 
65歳以上の患者の入院早期の栄養アセスメント実施割合ファイルをダウンロード
65歳以上の退院患者数
(分母)
分母のうち、入院後48時間以内に
栄養アセスメントが実施された
患者数(分子)
65歳以上の患者の入院早期の
栄養アセスメント実施割合
1863 1375 73.81%
 当院では、入院中の栄養状態の維持・改善・低下防止のため、令和6年6月よりGLIM基準を用いた栄養管理体制を導入し、リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算対象病棟に入院された方は48時間以内の栄養評価を、他の病棟についても48時間以内の介入を目標に、入院後早期の速やかな栄養介入に取り組んでいます。しかしながら、休日の管理栄養士の不在等様々な理由により、48時間以内の介入が達成できない事例もあるため、今後はそれら課題の検討、栄養管理体制の改善に引き続き取り組んでまいります。
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退院患者の在院日数の総和
(分母)
分母のうち、身体的拘束日数の総和
(分子)
身体的拘束の実施率
52493 7207 13.73%
 一定期間ごとに入院患者全体のうち、実際に身体的な拘束を受けた患者さんの割合を示す指標です。
 身体拘束は人間の尊厳に係わる問題であることを認識したうえで、治療上安全確保のためにやむを得ない場合に実施しています。
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